雨の日におすすめ 東京都庭園美術館庭園 熱帯植物館 都心の静かな緑の隠れ家
雨の日の都市部における穏やかな過ごし方
雨の日は、都市部での外出に難しさを伴うことがあります。特に小さなお子様がいらっしゃる場合、濡れずに安全に移動でき、かつ子供が飽きずに楽しめる屋内の場所を探すのは容易ではありません。定番の商業施設や遊園地なども良い選択肢ですが、たまには少し趣向を変えて、静かで落ち着いた環境で心満たされる時間を過ごしたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、そのような雨の日の課題に対し、都会の喧騒から離れて穏やかな時間を過ごせる場所として、「東京都庭園美術館庭園 熱帯植物館」をご紹介いたします。アール・デコ様式の美しい美術館に付属する庭園内にあり、美術館本体に比べると訪れる人も多くなく、「知られざる都会のオアシス」として静かに佇むこの場所は、雨の日のお出かけ先として新たな発見をもたらしてくれることでしょう。
東京都庭園美術館庭園 熱帯植物館の魅力
東京都庭園美術館は、戦前に建設された朝香宮邸をそのまま美術館として利用している unique な施設です。その広大な敷地内には、本館を取り囲むように趣の異なる日本庭園、西洋庭園、そして芝生広場が広がっています。熱帯植物館は、この庭園の一角にひっそりと設けられています。
温室内は、多様な熱帯・亜熱帯の植物が展示されており、外の天候にかかわらず、一年中温暖で湿度の高い環境が保たれています。色鮮やかな花や、普段目にすることのない珍しい葉を持つ植物など、様々な種類の緑が視界いっぱいに広がります。静かで穏やかな時間が流れ、都会にいることを忘れさせてくれるような独特の雰囲気があります。規模は非常に大きいわけではありませんが、その分、じっくりと植物を観察し、空間の雰囲気を味わうのに適しています。
雨の日におすすめする理由
東京都庭園美術館庭園 熱帯植物館は、文字通り「雨の日でも濡れずに楽しめる」最適な場所です。温室は完全に屋内施設であるため、雨を気にすることなく快適に過ごすことができます。また、最寄りのJR目黒駅や東京メトロ・都営地下鉄白金台駅から多少の徒歩距離はありますが、落ち着いた街並みを歩いてアクセスできます。美術館の入口からは庭園を経て温室に至りますが、美術館本体を観覧しない場合でも庭園エリアのみのチケットで温室を訪れることが可能です。
子供連れでの訪問について
小さなお子様とご一緒に訪れる際にも、いくつかの点に配慮されています。
- 子供の興味を引きそうな点: 温室内には、様々な形状や大きさの葉、色鮮やかな花、あるいは独特の香りを放つ植物などがあり、子供たちの視覚や嗅覚を刺激します。動き回る場所は限られますが、普段図鑑などでしか見ることのない植物を間近で観察することで、新たな発見や学びがあるかもしれません。また、比較的小規模な温室のため、子供の視界から外れにくく、保護者の方も安心して見守りやすいでしょう。
- ベビーカーでの移動: 庭園内の通路は一部玉砂利の部分などがあり、ベビーカーでの移動には向きません。舗装された通路を選んで移動する必要があります。温室へのアクセスについても、入口に段差がある場合がありますのでご注意ください。美術館本館にはエレベーターがありますが、温室へのアクセス経路は基本的に庭園内を移動するため、バリアフリー対応には限界があります。抱っこひもなども活用しながら訪れるのがおすすめです。
- 授乳室・おむつ交換台: おむつ交換台は、庭園内に設置されている多目的トイレに備え付けられています。授乳室は美術館本館内にありますが、庭園・温室のみの利用で本館の設備が利用可能か、事前に美術館にご確認いただくことをお勧めします。
- 飲食・休憩スペース: 庭園内にはベンチが設置されていますが、雨天時は利用が難しいでしょう。美術館本館にはカフェがありますが、静かな雰囲気のため小さなお子様連れでの利用は周囲に配慮が必要です。庭園内への飲食物の持ち込みは原則として禁止されています。
アクセスと基本情報
- アクセス: JR山手線・東急目黒線・東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線 目黒駅より徒歩約7分、東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線 白金台駅より徒歩約6分です。
- 営業時間: 庭園は午前10時から午後6時まで開園しています(入園は午後5時30分まで)。熱帯植物館の開館時間は庭園の開園時間と同じです。
- 休館日: 毎週月曜日(ただし月曜日が祝日・振替休日の場合は開館し、翌日休館)、年末年始(12月28日~1月4日)その他臨時休館があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
- 料金: 庭園入場料が必要です。一般200円、大学生・専門学校生160円、中高生・65歳以上100円です。小学生以下および都内在住・在学の中学生は無料です。美術館本館の展示観覧料は別途必要となります。
なぜ「あまり知られていない」のか
東京都庭園美術館は、アール・デコ建築の美術館として広く知られていますが、その庭園内に熱帯植物館があることは、美術館本体の知名度と比較すると、あまり知られていないかもしれません。大規模な植物園の温室に比べると規模は小さく、庭園散策の付帯施設という位置づけのため、熱帯植物館単独を目的地として訪れる人は少ないのが現状です。しかし、そのおかげで人も少なく、静かで落ち着いた環境が保たれています。都心部にありながら、こうした隠れた緑の空間が存在することは、まさに「知られざる都会のオアシス」と言えるでしょう。
まとめ
東京都庭園美術館庭園 熱帯植物館は、雨の日でも快適に、そして穏やかな時間を過ごせる都心の隠れたスポットです。色とりどりの熱帯植物に囲まれ、都会の喧騒を忘れさせてくれる静寂の中で、心安らぐひとときを過ごすことができます。お子様連れの場合は、ベビーカーの移動や飲食スペースなどに注意が必要ですが、普段触れる機会の少ない熱帯の緑を観察する良い機会となるでしょう。
次に雨の日が訪れた際には、定番の場所とは一味違う、東京都庭園美術館庭園 熱帯植物館を訪れてみてはいかがでしょうか。静かな緑の中で、新たな発見と穏やかな時間があなたを待っているかもしれません。