知られざる都会のオアシス

雨の日におすすめ 国営昭和記念公園 温室 広大な公園に隠された緑の別世界

Tags: 温室, 植物, 雨の日, 国営昭和記念公園, 子連れ

雨の日の外出の悩みに寄り添う、公園の知られざる温室

雨の日のお出かけは、特に小さなお子様連れの場合、場所探しに頭を悩ませることが少なくありません。屋外の公園は使えず、定番の屋内施設は混雑しがちです。そんな時、人々があまり知らないような、落ち着いた雰囲気の中で自然に触れられる場所があれば、雨の日の過ごし方はより豊かなものになるでしょう。

今回ご紹介するのは、広大な敷地を誇る国営昭和記念公園の中にひっそりと佇む温室です。この温室は、公園の他のアトラクションに比べるとあまり知られていませんが、雨の日でも快適に過ごせる、まさに都会に隠された緑のオアシスと言えます。

国営昭和記念公園 温室の概要と魅力

国営昭和記念公園は、東京都立川市と昭島市にまたがる、東京ドーム約39個分という広大な敷地を持つ公園です。四季折々の花々や広場、プールや日本庭園など多種多様な施設がありますが、その一角に、知られざる緑の空間である温室があります。

この温室は、植物管理センターに付属しており、公園内の植物の育成・管理機能も担っていますが、一般公開されており、様々な熱帯・亜熱帯の植物が展示されています。外の天候に関わらず、温室の中は常に一定の温度と湿度に保たれており、一歩足を踏み入れると、そこはまさに緑が生い茂る別世界です。

色鮮やかな花々、見たことのない葉の形をした植物、高い天井から差し込む光など、植物一つ一つに注目してみると、その多様性と美しさに驚かされます。規模としては大規模な植物園の温室ほどではないかもしれませんが、その分、落ち着いてじっくりと植物を観察できる点が魅力です。

雨の日でも楽しめる理由と子供連れでの過ごし方

国営昭和記念公園の温室は、雨の日でも濡れることなく、快適に過ごすことができます。温室自体が完全に屋内施設であるため、天候を気にせず、温かい空間で緑を楽しむことが可能です。公園の最寄り駅であるJR立川駅からは、公園の立川口まで徒歩約15分程度かかりますが、公園内に一度入れば、温室までの道のりを除いては雨を避けることができます。

子供連れで訪れる場合、温室内の珍しい植物は子供たちの好奇心を刺激します。普段目にすることのない熱帯の花や実、大きな葉っぱなどを間近に見ることで、植物への興味を深めるきっかけになるかもしれません。温室内には、時折、蝶などが舞っていることもあり、子供たちが目を輝かせる瞬間に出会える可能性もあります。

ベビーカーでの移動については、国営昭和記念公園全体としてバリアフリー対応が進んでおり、園路は舗装されています。温室内の通路も比較的広くとられており、段差も少ないため、ベビーカーのままゆっくりと植物を見て回ることができます。

授乳室やおむつ交換台に関しては、温室自体には専用の設備はないようですが、国営昭和記念公園の園内には、サービスセンターや各休憩所に多数設置されています。温室から最も近い場所にある設備を利用することが可能です。公園全体の設備が充実している点は、小さなお子様連れには大きな安心材料となります。

館内にレストランやカフェはありませんが、公園内には複数の飲食店や売店があり、テラス席なども多く設けられています。温室から少し離れることになりますが、食事や休憩には困りません。公園の規定に従えば、温室の外の公園内の休憩所などで持ち込みの食事をとることもできます。

アクセスと基本情報

国営昭和記念公園へのアクセスは、JR立川駅または多摩モノレール立川北駅が最寄りです。立川駅から立川口までは徒歩約15分、多摩モノレール立川北駅からはあけぼの口まで徒歩約10分です。温室は公園の中央部やや東側に位置しており、立川口やあけぼの口から温室までは、公園内を移動する必要があります。雨の日は傘が必要になりますが、温室に到着すれば屋内でゆったりと過ごせます。

公園の入園料は、大人が450円、小中学生は無料で、65歳以上は210円です(2023年12月現在。料金は変更される場合がありますので、事前に公式サイトでご確認ください)。温室の利用は公園入園料に含まれており、別途料金はかかりません。開園時間は季節によって変動しますが、おおむね午前9時30分から午後5時までです。休園日は年末年始と2月の特定日のみとなっています。

なぜ「あまり知られていない」のか

国営昭和記念公園の温室が「あまり知られていない」のは、その広大な公園の中に多様な施設が点在しており、温室が公園の主要な見どころとして大きく取り上げられることが少ないためと考えられます。多くの来園者は、広場や花畑、遊具施設などに目的を持つことが多く、植物管理センターという名称も観光施設としてのイメージが薄いかもしれません。しかし、だからこそ、雨の日でも静かに植物と向き合える、知る人ぞ知る穴場スポットとなっているのです。

結びに

雨の日は外出をためらいがちですが、国営昭和記念公園の温室は、そんな天気の日でも心地よく、そして知的な刺激に満ちた時間を提供してくれます。広大な公園の中に隠されたこの緑の別世界で、珍しい植物との出会いを通じて、雨の日のお出かけの新たな魅力を発見してみてはいかがでしょうか。次に雨の日を迎えた際には、ぜひ国営昭和記念公園の温室を訪れてみてください。